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2026/05/17

京都 ボッテガ・ヴェネタ修理☆同色染め直し

ボッテガ・ヴェネタのL型ジップのお財布を宅配便で発送頂きました。

今回も当店のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
革研究所 京都上京区店のナカガワでございます。

桜の季節が終わり、新緑が目に優しい季節に・・・って思っていたら、

一気に最高気温が30℃になっているここ京都市です。

 

レザーという素材は、古くから“タフで長持ちする相棒”として愛されてきました。

耐久性が高く、使い込むほど味わいが深まる──そんな魅力がある一方で、

天然素材ゆえに避けられない弱点もあります。 それが、乾燥と経年変化です。

革は生き物の皮膚だったもの。内部には油分や水分が含まれ、それがしなやかさや強度を支えています。

しかし、長期間メンテナンスを怠ると、この内部成分がゆっくりと失われていきます。

すると、表面は徐々に硬化し、細かなスレやキズが深いヒビへと変わり、

最終的には裂けや破れにつながることもある。

これは、どれほど高級なレザーであっても例外ではありません。

レザーの魅力は“育つ”ことにありますが、育てるには最低限のケアが必要です。

特に男性は、バッグや財布、革靴を「気に入ったら長く使う」傾向が強い。

だからこそ、定期的な油分補給と湿気管理は、

レザーを長く相棒として使い続けるための必須メンテナンスと言えます。

このケアを怠ると、革は確実に体力を失っていきます。

逆に、適切なケアを続ければ、10年、20年と使い続けられるポテンシャルを秘めているのもレザーの面白さです。

ただし、ダメージが進行してしまうと、元の状態に戻すのは一気に難しくなります。

革の乾燥は、見た目以上に深刻なサインで、放置すれば“取り返しのつかないライン”を越えてしまうこともある。

だからこそ、 「あれ、最近ちょっと乾いてきた?」 「ツヤが落ちてきた気がする」

そんな小さな違和感を覚えた段階で相談していただくのが、最も賢い選択です。

致命的な破れや裂けが起きてからでは、修復の難易度もコストも跳ね上がります。

レザーを長く、そして格好よく使い続けたいなら、早めのメンテナンスが最も合理的な投資です。

気になる変化を感じたら、ぜひ一度当店へ。 職人の目で状態を見極め、最適なケアや修復方法をご提案します。

それでは今回の施工事例をご紹介いたします。

目次
① BEFORE(施工前の状態)
② ボッテガ・ヴェネタについて
③ ダメージの目立つ箇所のアップ画像
④ 施工後の状態

 

① BEFORE(施工前の状態)         

今回は宅配便でお送り頂いたご依頼品になりますので、
LINEでオーナー様と打ち合わせさせていただきました。

オーナー様からは、
「ファスナーが閉まらなくなって、自分で分解したけど途中で【心が折れた】から直して欲しい」
「長年使っていて気に入っているので、この機会に綺麗にしたい」

という、リクエストをいただきました。

そこで今回は、「ファスナー修理」「全体のキズ・ヒビの補修と、カラーの入れ直し(再染色)」
というフルコースで施工を進めることになりました。

②ボッテガ・ヴェネタについて

まずは今回のご依頼品、ボッテガ・ヴェネタ についてウンチクを少々・・・

 1966年、イタリア北部のヴェネト州ヴィンツェンツァにて創業。
創業者のミカーレ・タッディ氏、レンツォ・ゼンジアーロ氏を中心に、
技術力のある職人集団でスタートを切ります。

ボッテガ(工房)ヴェネタ(ベネチアの)が名前の由来で、
When your own initials are enough「自分のイニシャルだけで充分」とし、
ブランドロゴが存在しないのがモットーです。

  個性と自信を尊重し、MADE IN ITALYにこだわるブランド哲学。
 丁寧に作りこまれた商品は、「まるでシルクの様だ」と例えられています。
2022年 サーティ・フィケート・オブ・クラフト導入。
      質を重んじる方針を前面に押し出し、職人技の継承に取り組んでいます。
2023年 職人のトレーニングアカデミー【アカデミア・エ・インジェニウム】を立ち上げ。
      技術と知識に磨きをかけ、次の世代へ継承する場となっています。
2026年 めでたく、創業60年を迎えます。

クラフトマンとして、その卓越した技術を惜しみなく若い世代へ継承し、

そのクオリティを後世に繋げようとする姿勢・・・「脱帽」ですね。 

  イントレチャートとは
- 細く裁断したレザーを手作業で編み込む技法のことを指します。
- ボッテガ・ヴェネタの職人が、薄く柔らかい革を均一なテンションで交差させて仕上げています。
- 機械では再現できない、微妙な【ゆらぎ】が魅力ですね。

 クラシックイントレチャートの特徴
・ブランド創業初期から続く伝その統的なスタイル。
・目の細かい編み込みが特徴で、繊細さと丈夫さを両立しています。
・滑らかな手触りと深みのある光沢が生まれます。
・革の厚み・幅・テンションの違いで表情が変わり、同じものは二つと存在しません。

 技法が生まれた背景
・もともとは「薄いレザーを補強し、丈夫に使えるようにする」ための工夫になります。
・縫うのではなく編むことで、負荷を均一に分散し、柔軟性と強度を両立させています。

 経年変化の魅力
・使い始めは張りがあるが、使うほどに手に馴染み柔らかく変化していきます。
・年月とともに艶が増し、持ち主と共に育つような風合いが生まれ、【自分の】モノになって行きます。
・この“経年変化の美しさ”が大きな魅力になります。

 ボッテガのデザイン哲学との関係
ロゴやモノグラムで主張するブランドが多い中、イントレチャートは【見えないロゴ”】として存在感を放ち、
派手なサインがなくても「それがボッテガ」と分かる。
近年注目の【静かなラグジュアリー(Quiet Luxury)】の価値観と深く共鳴。

 職人技が生む「完璧な不均一」
・革の厚み、力加減、気温・湿度などが編み目の表情に影響を与えます。
・人の手の温もりが宿る事で、柔らかく自然な美しさが生まれます。
・この自然なゆらぎが、長く使っても飽きのこない最大の理由となっています。

 

③ ダメージの目立つ箇所のアップです。

   

スライダーが有りません???

これは、ファスナーが閉まらなくなったので、オーナー様がDIYで交換しようと取り外されたのですが、

取り付けが出来ない(スライダーの番手が間違っていました)との事で、

当店にご依頼頂いた流れになります。

   

経年によるイントレチャート部のキズや角部のスレが見られます。

当店の修復は単に「塗る」だけでは終わりません。

当店では、単純にダメージ部分へ色を乗せて隠すだけの簡易的な施工ではなく、
革の状態を根本から整え、長く美しさを保てるようにするための 5つの専門工程 を踏んで仕上げています。

1:汚れと油分の除去(クリーニング)
まずは革表面に付着した汚れや皮脂を丁寧に落とします。
この工程をしっかり行うことで、後の補修や色の定着が大きく変わります。
また、クリーニングを行うことで、普段は見えにくかったキズやスレが浮き上がり、
正確な状態確認が可能になります。

2:キズの補修(研磨・整形)
ケバ立った箇所や凹凸のある部分を研磨し、表面を滑らかに整えます。
この工程を丁寧に行うことで、仕上がりの美しさが大きく変わり、
色を入れた際に自然な質感に仕上がります。

3:下地作り(脱脂・表面調整)
専用の薬剤を使用し、油分や研磨カスを取り除きます。
この下地処理が不十分だと、後から色が浮いたり剥がれたりする原因になるため、非常に重要な工程です。

4:お色の調色・塗布
オーナー様のご希望に合わせて、革の色味を一つひとつ調色します。
既存の色に合わせる場合も、色替えを行う場合も、
自然で違和感のない仕上がりになるよう細かく調整しながら塗布していきます。

5:色止め・仕上げコーティング
カラーを定着させた後、仕上げとしてコーティングを施します。
これにより色落ちを防ぎ、耐久性を高め、革の美しさを長く保つことができます。

当店の施工は、すべて 革研究所独自開発の材料 を使用し、
革への負担を最小限に抑えながら、美しさと耐久性を両立させることを大切にしています。
以上の五工程を通して、単なる修復ではなく「革を本来の状態へ導くトータルケア」をご提供しています。

④ AFTER(施工後の状態)
それではご覧ください。

    

 

   
キズやスレが目立たなくなり、ボッテガ・ヴェネタの【風格】が復活しました。

    

ファスナーも同色のスライダーを取り付け、持ち手を新規作成させて頂きました。   
いかがでしょうか?

これで気持ち良くご愛用頂けると思います。

【クラウンメンテナンスキット】
当店おすすめのレザーメンテナンスキットのご紹介です。
革製品は、正しくお手入れを続けることで驚くほど長持ちし、

使うほどに味わいが深まります。

革研究所では修理や補修だけでなく、

ご自宅で簡単に使えるメンテナンスグッズの販売も行っております。
「せっかく修理したから、これからも大切に使いたい」
「自分でお手入れしたいけれど、何を使えばいいかわからない」
そんなお客様の声にお応えし、クラウンシリーズのメンテナンスキットを販売しています。
  
なぜメンテナンスが必要なのか?
革は“呼吸する素材”と言われるほど、環境の影響を受けやすい素材です。
乾燥や湿気、摩擦などによって状態が変化し、放置すると劣化が進んでしまいます。
定期的にクリーニングと保湿を行うことで、
- 色あせやひび割れを防ぐ
- 革本来の柔らかさを保つ
- 汚れがつきにくくなる
- 長く愛用できる
といったメリットがあります。
修理後の美しい状態を長く保つためにも、ご自宅でのケアはとても大切です。

HPでご紹介しておりますが、ご購入やご相談はLINEからご連絡いただければ対応可能です。

レザーアイテムのカラーチェンジも可能です

「気に入って使っているけれど、そろそろ雰囲気を変えたい」

「汚れや色褪せが目立ってきて、見た目が気になる」

そんなタイミングで選択肢として有効なのが、レザーのカラーチェンジです。

色を変えることで印象が大きく変わり、買い替えとは違う形で“新しい一品”として使い続けることができます。

ただし、カラーチェンジにはいくつか押さえておくべき技術的な条件があります。

特に重要なのが、「元の色より濃い色への変更が基本」という点です。

レザーは素材の特性上、薄い色へ変更すると、時間の経過とともに下地の色が浮き上がってくるリスクがあります。

これは、革の内部に残っている元色の染料が使用や摩擦、湿度変化などによって徐々に表面へ影響を与えるためです。

技術的には薄い色への変更も可能ですが、耐久性・仕上がりの安定性・長期的な見た目の維持を考えると、

どうしても不利になります。

そのため当店では、長く安心して使える仕上がりを優先し、濃い色への変更を推奨しています。

ブラック・ダークブラウン・ネイビーなどは特に相性が良く、ムラが出にくく、

経年変化にも強いというメリットがあります。

また、レザーの種類・現在の状態・使用環境によって、最適な色や施工方法は変わります。

同じ黒でも「艶の出方」「マット感」「深み」など仕上がりの方向性が異なるため、実物を拝見しながら、

素材の状態やご希望のイメージを丁寧に確認させていただきます。

「買い替えるほどではないけれど、見た目をリフレッシュしたい」

「落ち着いた色に変えて、ビジネスでも使いやすくしたい」

そんなニーズにもカラーチェンジは非常に有効です。

気になる点があれば、どの段階でもお気軽にご相談ください。

素材の特性や仕上がりの方向性を踏まえ、最適なご提案をさせていただきます。

お問い合わせ方法

ご相談やお問い合わせは、下記QRコードからLINE友だち登録をしていただき、
トーク画面からご相談内容をお送りください。

ご依頼方法は、当HPトップにある「革修理の流れ」に詳しく説明させて頂いております。
宅配便等でお送り頂く際は、「お申込書PDFダウンロード」でプリントアウトした書類に
ご記入頂き、同梱して頂ける様にお願いいたします。

 

ご相談、お見積りは無料です。

宅配便で全国から受付可能です!

ホームページURL : https://kyoto-s-kawa-kenkyujyo.com/
Mail:info@kyoto-s-kawa-kenkyujyo.com

    革研究所京都上京区店

  京都市上京区七本松通一条上がる末之口町1000-8

   多田マンション103

 (コーナン西陣上七軒店様の南隣の白いマンションの1Fになります)

  電話 075-406-0609

※納品等で外出している可能性もございますので、

 ご来店の場合は事前におおよその日時をお知らせ頂ければ幸いでございます。

ソファー等の移動困難な物は、出張見積もりも対応可能です。

出張可能エリア(文字がグレーの範囲は、別途出張料金が発生します)

(移動困難な大きな物や、複数あって送りにくいと言った場合にお問い合わせ下さい)

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今回も当店のブログをお読みいただき、ありがとうございました!

革修理対応製品

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革鞄・バック修理

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革の鞄(カバン)のスレやキズの補修、変色、革の色を変える(カラーチェンジ)までお任せください。VUITTON(ヴィトン)GUCCI(グッチ)等の革ブランド品も修理可能です。

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革財布(サイフ)、小銭入れ、キーケース等の小物全般の革のキズ、スレをキレイに修理いたします。CHANEL(シャネル)GUCCI(グッチ)等のブランド革小物の修理ももちろんOKです。

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男性物の革靴、女性物のブーツ等靴の革修理(スレ・キズの補修)も可能です。思い出の有る革靴等の修理はお任せください。もちろん革靴の修理に関してもブランド靴の修理可能です。

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革ジャン、革コート・革のジャケット等革衣類の修理、補修もお任せください。部分的なスレ・キズの補修から、革全体の色を変える(カラーチェンジ)まで幅広く対応いたします。

ソファー・椅子修理

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革ソファー・革の椅子の修理実績も多数ございます。痛み具合によっては革の張替えも可能です。カッシーナ(CASSNA)等のブランドソファー修理もお気軽にご相談ください。

自動車内装修理

自動車内装

自動車の革ハンドル・革シートの修理(リペア)も可能です。ベンツ・BMWなどの高級外車から、国産の自動車まで数多くの修理実績がございますのでお気軽にお問合せください。

店舗情報

革研究所 京都上京区店

所在地 〒602-8382
京都府京都市上京区末之口町1000-8 多田マンション103
TEL:075-406-0609

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当店の革修理は革の事を知り尽くした熟練職人が一点一点丁寧に修理・補修いたします。思い出の有る大切な革製品を安心してお任せください。また、ブランド品(VUITTON・CHANEL・GUCCI等)の革修理経験も豊富です。革のキズやスレの補修はお任せください。革修理の御見積やお問合せはもちろん無料です。

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