革修理|京都 ソファー・椅子・バッグ等革修理は革研究所
革修理ブログ
2026/09/20
ボッテガ・ヴェネタ/リュックサックの修理をご紹介します。
ボッテガ・ヴェネタ| リュックサック
ベルトのスレ・ヒビ補修+再染色の施工事例のご紹介になります。
革研究所 京都上京区店のナカガワでございます。
本日もブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
9月の京都・西陣は、金木犀がふわりと香り始める季節。
短い爽やかな空気の中で、秋の気配を感じながら施工事例をお届けいたします。
レザーは「育つ素材」。だからこそ、早めのケアが大切です
革はもともと皮膚だった素材。
内部には油分や水分が含まれ、それが柔らかさや強度を支えています。
しかし、長期間お手入れをしないまま使い続けると──
表面が硬くなる
細かなスレが深いヒビへと変わる
最終的には裂けや破れにつながる
どれほど高級なレザーでも、乾燥と経年変化は避けられません。
「最近ちょっと乾いてきた気がする」
「ツヤが落ちてきたような…」
そんな小さな違和感こそ、革からの“サイン”。
この段階でご相談いただくことで、革の体力が残っているうちに美しく整えることができます。
目次
① BEFORE(施工前の状態)
② ボッテガ・ヴェネタについて
③ ダメージの詳細
④ 革研究所のリペアについて
⑤ AFTER(施工後の状態)
① BEFORE|施工前の状態
今回は店頭へお持ち込みいただき、オーナー様と対面で状態を拝見しました。
ご相談内容は
「ベルトのスレが気になる」 とのこと。
本体はそのままで良いとのご希望でしたので、
今回は 「ベルトのキズ・ヒビ補修+再染色」 を行うことになりました。
② ボッテガ・ヴェネタについて
せっかくのご依頼品ですので、ブランドの魅力を少しだけご紹介いたします。
1966年、イタリア北部ヴェネト州ヴィンツェンツァ。
穏やかな空気が流れるこの街で、ミカーレ・タッディ氏とレンツォ・ゼンジアーロ氏を中心に、
高い技術を持つ職人たちが集まり、ボッテガ・ヴェネタは誕生しました。
華やかな広告や大きなロゴではなく、
「本当に美しいものは、静かに輝く」
その価値観を大切にした、静謐な美しさから始まったブランドです。
ブランド名は
Bottega=工房、Veneta=ベネチアの。
そして象徴的な言葉
“When your own initials are enough(自分のイニシャルだけで充分)”
が示すように、ロゴを掲げないことを美学としています。
自分らしさを大切にする女性にとって、この控えめで上品な姿勢は、
心にそっと寄り添う魅力を感じさせます。
丁寧に作り込まれた製品は「まるでシルクのようだ」と称され、
個性と自信を尊重し、MADE IN ITALY にこだわる哲学が一貫して息づいています。
手に触れた瞬間の柔らかさや、使うほどに深まる艶は、
まるで持ち主の人生に寄り添うような温かさを宿しています。
ブランドの進化とクラフトマンシップへの想い
2022年:サーティフィケート・オブ・クラフト導入
「質を重んじる姿勢」をより明確にし、職人技の継承をブランドの中心に据えました。
2023年:職人育成機関『アカデミア・エ・インジェニウム』設立
若い世代が技術と知識を磨き、次の時代へ受け継ぐための場所として誕生。
ここで育つ職人たちが、未来のボッテガを支えていきます。
2026年:創業60周年
半世紀以上にわたりクラフトマンシップを守り続けてきた節目の年。
「変わらない美しさ」を追求し続ける姿勢には、自然と敬意が湧き上がります。
卓越した技術を惜しみなく若い世代へ継承し、
そのクオリティを未来へ繋げようとする姿勢は、まさに“職人の誇りそのもの”。
女性としても、こうした真摯なものづくりには心が動かされます。
イントレチャートとは
ボッテガ・ヴェネタを象徴する、美しい編み込みレザーの技法です。
細く裁断したレザーを、職人が手作業で丁寧に編み込むことで生まれるしなやかな編み目。
薄く柔らかい革を均一なテンションで交差させることで、
機械では再現できない“自然なゆらぎ”が宿り、女性の手元に優しく馴染みます。
クラシックイントレチャートの特徴
創業初期から続く伝統的なスタイル
目の細かい編み込みが繊細さと丈夫さを両立
滑らかな手触りと深みのある光沢
革の厚み・幅・テンションの違いが生む唯一無二の表情
女性がバッグを選ぶときに大切にする
「自分だけのもの」
という感覚を自然と満たしてくれる技法です。
技法が生まれた背景
当時、硬いレザーを縫える強度のあるミシンがなかったため、
薄いレザーを補強し、丈夫に使えるようにする工夫として編み込みが採用されました。
縫うのではなく編むことで負荷を均一に分散し、
柔軟性と強度を両立する構造が生まれました。
実用性と美しさを同時に叶えるこの発想は、女性のライフスタイルにも寄り添います。
経年変化の美しさ
イントレチャートの魅力は、使い始めだけでは終わりません。
最初は凛とした張り
使うほど柔らかく変化
年月とともに艶が増す
“自分だけの表情”が宿る
まるでお気に入りのジュエリーや香水のように、
使うほどに「その人らしさ」が深まっていく。
これこそがイントレチャートの大きな魅力です。
ボッテガのデザイン哲学との関係
ロゴやモノグラムで主張するブランドが多い中、
イントレチャートは “見えないロゴ” として存在感を放ちます。
派手なサインがなくても「それがボッテガ」と分かる。
近年注目される 静かなラグジュアリー(Quiet Luxury) の価値観と深く共鳴し、
大人の女性が求める“控えめで上質な美しさ”を体現しています。
革の厚み、力加減、気温・湿度などが編み目の表情に影響し、
人の手の温もりが宿ることで生まれる“完璧な不均一”。
この自然なゆらぎこそ、長く使っても飽きがこない理由です。
ボッテガ・ヴェネタのイントレチャートは、
単なる編み込みではなく 職人の哲学・歴史・美意識が凝縮された技術。
静かでありながら圧倒的な存在感を放ち、
持つ人の魅力をそっと引き立ててくれる、まさに“女性のためのラグジュアリー”です。
③ ダメージの詳細
ヒビ
スレ
コバのダメージ
が確認できました。
④ 革研究所のリペアについて
当店の修復は、単に色を塗って隠すだけではありません。
革を本来の状態へ導くための 5つの専門工程 を踏んで仕上げています。
1:汚れと油分の除去(クリーニング)
まずは革表面に付着した汚れや皮脂を丁寧に落とします。
この工程をしっかり行うことで、後の補修や色の定着が大きく変わります。
また、クリーニングを行うことで、普段は見えにくかったキズやスレが浮き上がり、
正確な状態確認が可能になります。
2:キズの補修(研磨・整形)
ケバ立った箇所や凹凸のある部分を研磨し、表面を滑らかに整えます。
この工程を丁寧に行うことで、仕上がりの美しさが大きく変わり、
色を入れた際に自然な質感に仕上がります。
3:下地作り(脱脂・表面調整)
専用の薬剤を使用し、油分や研磨カスを取り除きます。
この下地処理が不十分だと、後から色が浮いたり剥がれたりする原因になるため、非常に重要な工程です。
4:お色の調色・塗布
オーナー様のご希望に合わせて、革の色味を一つひとつ調色します。
既存の色に合わせる場合も、色替えを行う場合も、
自然で違和感のない仕上がりになるよう細かく調整しながら塗布していきます。
5:色止め・仕上げコーティング
カラーを定着させた後、仕上げとしてコーティングを施します。
これにより色落ちを防ぎ、耐久性を高め、革の美しさを長く保つことができます。
当店の施工は、すべて 革研究所独自開発の材料 を使用し、
革への負担を最小限に抑えながら、美しさと耐久性を両立させることを大切にしています。
以上の五工程を通して、単なる修復ではなく「革を本来の状態へ導くトータルケア」をご提供しています。
本体カラーを参考に調色し、コバも同色で丁寧に修整いたしました。
いかがでしょうか??
キズやスレが目立たなくなり、また気持ちよくご愛用いただける状態へ。
レザーは、手をかけるほど応えてくれる素材です。
お気に入りのバッグが再び美しく蘇る瞬間は、持ち主の心まで軽くしてくれます。
お問い合わせ方法
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ご依頼方法は、当HPトップにある「革修理の流れ」に詳しく説明させて頂いております。
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ご相談やお見積りは 無料 で承っております。
宅配便にて 全国よりご依頼いただけます ので、遠方のお客様もどうぞご安心ください。
ホームページURL : https://kyoto-s-kawa-kenkyujyo.com/
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革研究所京都上京区店
京都市上京区七本松通一条上がる末之口町1000-8
多田マンション103
(コーナン西陣上七軒店様の南隣の白いマンションの1Fになります)
電話 075-406-0609
※納品等で外出している可能性もございますので、
ご来店の場合は事前におおよその日時をお知らせ頂ければ幸いでございます。
今回も当店のブログを御覧頂き、ありがとうございました。
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